ACL損傷後に鍛えるべき筋は大腿四頭筋だけじゃないよという話し

 

ブログへの訪問ありがとうございます。

 

 

スポーツ外傷のリハビリで有名なACL損傷。

 

 

ACL=大腿四頭筋のトレーニング

学校でもそう習ってきました。

 

 

しかし個人的な見解ですが、ACLのリハビリでは大腿四頭筋よりもハムストリングスに着目したほうがいいです(もちろん大腿四頭筋も大事ですよ!)。

 

 

なぜハムストリングスが大事なのか?

術式の違いやハムストリングスの作用という観点を中心に書いていきます。

 

ACLの術式

ACLにはBTB法とSTG法があります。

詳しく見たい方はこちらをチェック→https://www.hokushin-hp.or.jp/pguide/acl.html

 

 

それぞれのメリットとデメリットですが

 

 

BTB法

メリット

  • 腱の部分が丈夫である。
  • 腱に付いている骨と大腿骨、脛骨との癒合がしやすい。

 

デメリット

  • 比較的、手術による傷が大きい。
  • 膝蓋骨や脛骨から骨を採取した部位に疼痛が残る可能性がある。
  • 特に膝を着いて活動がしずらくなる可能性もある。
  • 膝伸展筋力が一時的に低下する。

 

 

STG法

メリット

  • 十分に太い靭帯が作成できる。
  • 手術の傷が比較的小さい。
  • より正常靭帯に近い機能が得られる。

 

デメリット

  • 膝屈筋の筋力が一時的に弱くなる。
  • 腱と骨が癒合するのは、骨と骨が癒合するより一般的には遅いといわれている。

 

 

ACLの術式として現在スタンダードなのがSTG法ではないでしょうか。

 

 

STG法でのデメリットとしてあげたように、膝屈筋(ハムストリングス)の筋力が弱くなるとありました。

そして、大腿四頭筋とハムストリングスの筋力比(QH比)で考えると大腿四頭筋の方が大きいです。

 

 

ここから考えても、大腿四頭筋優位でトレーニングしていくよりもハムストリングスの強化を図っていくほうが大事でしょう!

 

なぜハムストリングが大事か?

動作の観点から、大腿四頭筋とハムストリングスについて考えていきます。

 

 

大腿骨の前面に位置する大腿四頭筋は、身体の動きに対しブレーキの役割をしている筋肉です。

 

この筋肉は身体の前面部に位置し、この筋肉が働いてしまうと進行方向と逆方向にベクトルがかかるためブレーキがかかってしまいます。

 

 

反対に、大腿骨の後面に位置するハムストリングスは身体の動きに対しアクセルの役割をしている筋肉です。

 

この筋肉は身体の後面部に位置し、この筋肉が働くことで推進力を生みだします。

 

 

 

ネイマールやウサイン・ボルトなどの一流アスリートの脚(太もも)がとても細い理由はこのためなんですね。太ももが太いと、大腿四頭筋を過剰に使っています。スピードやパフォーマンスといったような観点では決して良いとはいえません。

 

ハムストリングスの作用

ハムストリングスの作用の1つとして、脛骨の前方移動を制動することがあげられます。

 

 

完全に私見ですが、ACL損傷をした人は元々ハムストリングスの筋力が弱かった(大腿四頭筋優位)のではないかと考えています。

 

 

 

このようなことも踏まえて、ハムストリングスを鍛えよう(筋力強化を図ろう)!と思われた方もいるかもしれません。

 

 

あなただったらどんなトレーニングをしますか?

 

 

 

よくあるのは、腹臥位にて重りを巻いて膝を屈曲させるレッグカールのような運動。

あの運動は、起始部が固定された状態で停止部を動かす動きです。停止部ばかりが動いてしまうことで、ハムストリングスの伸張性が低下したり、膝関節の屈曲を強めてしまったりする恐れもあります。

SLRでストレッチをする際も停止部を中心に伸ばしていますよね?

 

 

トレーニングを行うにあたり大事になってくるのが、ハムストリングスの起始部です。

ハムストリングスの起始部を動作という面で考えると

 

・付着が股関節に近いので、より股関節にパワーを伝えられる。

・大殿筋に近いので股関節伸展をスムーズに行うことができる。

 

特にこの2つがあげられるのではないでしょうか。

 

 

共通していえることとして、股関節と連動して働くということでしょう。

 

ハムストリングス起始部を働かせるトレーニング

ハムストリングス優位のトレーニングについて、2つの運動を紹介します。

 

 

1、スクワット

参考:

動画はイスを用意していますが、必要なければ用意しなくてもいいです。

 

ポイントは

  • お尻を後ろに突き出しながら腰を落としていく。
  • 曲げた膝がつま先よりも前に出ないようにする。

 

 

2、ワンレッグ・デッドリフト

ポイントは

  • 支持している脚の膝は軽く曲げ、動作の間はその角度を維持する。
  • 曲げた膝がつま先よりも前に出ないようにする。
  • 体幹が一直線になるように意識する。

 

 

さらに負荷をかけたい方はこんな感じ↓

 

 

どちらの運動もそうですが、フォームと鍛えたい部分を意識していきましょう。

 

まとめ

  • ACLの術式(現在のスタンダード)から考えてハムストリングスが大事である。
  • トレーニングを行うにあたり、ハムストリングスの起始部が重要!

 

ACL=大腿四頭筋のトレーニングだけではない理由を、私見を踏まえて書いていきました。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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ABOUTこの記事をかいた人

大川雅史

当ブログへお越しいただきありがとうございます。総合病院勤務の理学療法士。「健康で元気な生活をサポートする」がモットー。一般の方、セラピスト向けに理学療法士としての知識を中心にアウトプットしていきます。