実習中に悩む動作分析!分析の方法と書き方のコツを解説

 

ブログへの訪問ありがとうございます。

 

 

実習中の学生さんの悩みの1つ。

 

 

 

動作分析!

 

学校では一応は習いますが、実習にでると・・・・・・ちんぷんかんぷん。

 

パソコンの前でフリーズ状態。

 

どこから見たらいいのかわからない!

 

 

 

という感じではないでしょうか?

 

 

ただ、動作分析は理学療法士や作業療法士にとって根幹な部分です。

 

 

今回はあなたも悩む動作分析について、私の経験も踏まえて書いていきたいと思います。

*あくまでも私の考えですので、やり方についてはバイザーの先生の指示に従いましょう。

なぜ動作分析は難しいのか

動作分析とは

患者の日常生活活動を制限する要因について、動作能力の側面から分析するプロセスのこと。

~動作分析 臨床活用講座 バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践~

 

理学療法の臨床場面では、動作を分析することによって得られた所見から、患者の動作能力の問題点を抽出し、その原因を推論します。

治療プログラムはこの推論を基にして立案されます。

 

 

そのため、動作分析は理学療法の臨床意思決定過程において極めて重要な位置づけであると言えます。

 

 

 

上記のように重要な位置づけであるにも関わらず、動作分析を難しく感じるのは主に2つの要因が考えられます。

①体系化されていない

動作分析をする際に、どこに着目して分析を進めていっていいかわからないという言葉をよく聞きます。

 

 

しかし、動作分析の視点は症例の個別性によって違ってくるため実際のところ体系化できないという側面があります。

 

 

どういうことかというと

運動パターンは10人いれば10人異なったパターンをしますし、動作パターンを教科書などに当てはめようとしてしまうと結局正常との比較のみに終始してしまいます。

 

 

そこが動作分析を難しくする1つでしょう。

②客観性がない

上記の説明と重複するところもありますが、運動パターンは10人いれば10人異なったパターンがありますし、着目するポイントについても症例の個別性によって違います。

 

そのため、私たちが臨床をしていても10人いれば10人の診かた(意見)というものがあります。

 

 

 

つまり正解がないのです。

 

動作観察と動作分析の違い

ここを勘違いしている学生さんが非常に多いです。

 

 

ここが分かっていないので、バイザーの先生から夜な夜な頑張って書いたレポートに対し、これは「動作分析じゃなくて動作観察だよ!」と言われた経験はないですか?

 

私がそうでした。あのころは良く分かっていませんでした。

 

それぞれの言葉について目的も踏まえて整理していきましょう。

<動作観察>

動作(フォーム)自体を観察すること。

動作が出来ている出来ていないが分かる。

 

 

<動作分析>

動作が出来ない原因を分析していく(探っていく)。

他の評価結果と照らし合わせる。

 

 

 

多くの学生さんは動作分析を「動作のフォームを観察し、それを記述する作業」と考えていますが、そうではないです。

 

患者の動作のフォームを記述して正常動作と比較しても、正常との違いが分かるだけで、「なぜその動作が出来ないのか?」「なぜその動作(フォーム)パターンをとるのか?」といった原因までは分かりません。

 

 

つまり患者様の問題点を予測することが難しいのです。

 

 

 

あなたも、実習で一生懸命動作観察を行っていませんでした?

動作分析のやり方

動作分析をするにあたって、動作を観察するだけでは不十分です。

 

 

 

では、どのように動作分析していけば良いのでしょうか?

 

それは、動作の「誘導」とそれにあわせて「仮説・検証」をしてみることです。

 

要は、何か出来ない動作があれば、動作のメカニズムに着目して実際にやらせてみなくては原因が分からないのです。

 

 

 

具体的にどうするか考えてみましょう。

 

例えば

右片脚立位の動作分析をしてみます(静止画で申し訳ありません)。

 

 

よくみるこんな動作(右側へ傾いています)↓

どんな原因が考えられますか?

 

 

 

 

  1. 右下肢の疼痛回避動作
  2. 筋力低下(右中殿筋・内腹斜筋、多裂筋etc)
  3. 可動域低下(股関節・体幹・腰椎)
  4. 仙腸関節の不安定性(骨盤内のねじれ)
  5. 股関節の動きのコントロール不良
  6. 内側アーチ低下(距骨下関節回内)
  7. 胸郭が右側へシフトできない
  8. 後斜走系の過活動(対側広背筋から同側大殿筋)

などなど

 

 

どうですか?

片脚立位ひとつとっても色々な原因がありますね。

 

 

この中でどれが原因かは観察するだけでは分かりません。

 

 

そこで「仮説・検証」のための「誘導」をしてみるのです。

 

誘導する場所については仮説・検証するために必要なところ(骨盤・胸郭etc)です。

動きを誘導するためには1つ1つの反応を確かめながら分析を進めていきます。

 

 

そこで、1番反応の良かった部分を最初の治療対象としていくと良いでしょう。

 

 

 

そして動作を誘導する際には、どれくらいの介助量が必要なのかを観察することが必要である。

下図を参考にして↓

運動方向を誘導する程度の介助量で動作が可能になる場合は、動作のやり方に問題があると予測されます。

 

 

徒手的に支える程度で運動方向への誘導が可能になる場合は、筋力低下や運動麻痺の影響が予測されます。

 

 

患者の動作に対して拮抗しなければならない場合(抵抗が強い場合)は、過剰な努力や疼痛回避、代償動作、恐怖心による影響が予測されます。

 

 

介助しても動作が誘導できない場合は、動作に必要な可動域の制限による影響が予測されます。

 

 

 

 

ちなみに前提条件を変更して、片脚立位を行わせてもいいかもしれません。

 

例えば下図のように↓

右手を挙げての片脚立位や左手を挙げての片脚立位です。

 

右手を挙げて安定すれば右内腹斜筋の安定性低下、左手を挙げて安定すれば右外腹斜筋の安定性低下といったように、体幹の影響もあるのかもと判断していきます。

 

 

その他にも大腿骨頸部骨折や膝OAなど症状による判断も1つの材料となるでしょう。

 

 

 

ちなみに動作分析のレポートを書く際に、2ページも3ページも費やしているレポートを見たことがありますが、私が学生を指導する場合は1つの動作分析のレポートで1ページぎっしりになるということはあり得ないと思います(まず私は読みたくないし、もっと簡潔に書いてって伝えます)。

 

今回は簡単にパワポにしていますがこんな感じで↓

まとめ

  • 動作分析は動作のフォームを観察し記述していく作業ではない。
  • 動作を分析するには、動作を誘導しそれにあわせて仮説・検証することが必要。
  • 分析をするためには正常な動作メカニズムを知ることが大事。
  • 身体だけでなく、心理・環境的な要因も考慮できるとなおgood!

 

 

人の動作って本当に個別性があり、正解がありません。そのため動作を診る視点も人それぞれです。

 

 

私も今まで偉そうに書いていきましたが、正直まだまだですし日々動作分析の難しさを痛感しています。

 

 

なので、学生さんは動作分析が出来なくてもそんなに落ち込まなくてもいいですよ。たかが実習の期間だけで動作分析が出来るようになるわけないです。

 

そんな一朝一夕で出来るものではありません。

 

 

ただ、こんなこと言っていて矛盾するかもしれませんが、分かろうとする努力はして下さいね!

 

 

それではあなたの実習が上手くいくことを願っています。

 

 

さいごに

動作分析のポイントは、シンプルに自分の行ってほしい方向へ動作を誘導し、それにあわせて仮説・検証です!

 

 

今回はこちらの本を参考にしました↓

動作分析 臨床活用講座ーバイオメカニクスに基づく臨床推論の実際

動作分析のやり方を系統的に書かれています。私の学生時代にこんな本があれば良かったのにと思いました。

 

動作分析の前に「問診」も大事ですよ→問診noteはこちらをクリック

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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ABOUTこの記事をかいた人

大川雅史

当ブログへお越しいただきありがとうございます。総合病院勤務の理学療法士。「健康で元気な生活をサポートする」がモットー。一般の方、セラピスト向けに理学療法士としての知識を中心にアウトプットしていきます。