学生・新人の方必見!半月板の構造と機能について解説

 

ブログへの訪問ありがとうございます。

 

 

今回は膝の半月板について書いていきます。

 

 

半月板の構造や機能を知ることは、半月板損傷後のリハビリを行う上で非常に大事になってきます。

 

 

この記事を読んで半月板について学んでいきましょう。

 

半月板の形態

画像:医療法人社団東都会 東区役所前整形外科 より引用

 

半月板は大腿骨と脛骨の間に存在し繊維軟骨で形成され、その組成はタイプⅠコラーゲンが全体の90%以上を占めています。

 

 

そして大腿顆部を側方より支える三角形の楔止めに相当します。

 

 

内側半月板(左図)はC字状を呈し、関節包や内側側副靭帯や半膜様筋腱の一部により固定されています。

 

 

一方、外側半月板(右図)はO字状を呈し、半月板の前方1/2にて関節包と連結しますが、その他は関節包や外側側副靭帯と連結しません。

 

 

さらに内側半月板の前角と後角の付着部が離れているのに対し、外側半月板は前角と後角の付着部が近くなっています。

 

 

このような構造的特徴より、内側半月板は外側半月板に比べ可動性は非常に小さくなります。

 

そして半月板損傷のほとんどは内側半月板に起こりやすいといわれています(外側半月板の約5倍)。

 

半月板の役割

半月板の役割として以下↓のようなものがあります。

 

  1. 関節の安定化
  2. 関節にかかる圧縮応力を分散させる
  3. 膝の潤滑を改善(摩擦係数の減少)
  4. 関節軟骨の栄養補給

 

 

半月板がなければ、大腿骨と脛骨の接触面は減少し、圧力がかなり上昇してしまうのは想像がつきやすいでしょう。

 

 

ちなみに荷重分散に関しては、内側コンパートメントに生じた応力の50%を内側半月板が、外側コンパートメントに生じた応力の70%を外側半月板が担います。

 

また、膝関節伸展位では膝関節に生じた応力の50%を、屈曲位では応力の85~90%を半月板が伝達すると報告されています。屈曲位に関しては半月板にほとんどの応力が集中しています。

 

 

これにより、膝関節の角度変化に応じた荷重の伝達に半月板が重要な役割を果たしていることが考えられます。

 

半月板の動き

半月板の主な動きは以下↓のようになります。

荷重と非荷重での移動量の差は以下↓のようになります。

画像:関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーションン下肢 改訂第2版 より引用

上図↑からも分かるように、半月板の前節は動きやすく後節は動きにくいという特徴があります。

 

 

このようなことを踏まえると半月板の動きとしては

  • 外側に動きが大きい(運動性+)
  • 後ろ内側の動きが小さい(安定性+)

 

となります。

 

このことから

  • 膝外側と後方の組織が十分な柔軟性を持つこと
  • 内側半月板を誘導する半膜様筋の働きが十分なこと

 

が大事になってきます。

半月板の動きの誘導

半月板の動きは、関節運動や筋収縮に伴い受動的に行われます。

 

①前方移動

半月板の前方移動(伸展)は、大腿四頭筋の収縮に伴う張力ならびに大腿骨の前方移動(roll-forward)に伴う張力が靭帯や膝蓋下脂肪体を介して半月板に作用し、前方へ引き寄せていきます。

 

 

前方に引き寄せる主な組織として、靭帯系(膝横靭帯、半月膝蓋靭帯、内側側副靭帯後斜走線維)や膝蓋下脂肪体が重要になります。

*膝横靭帯は内側と外側の半月板を連結する靭帯です。

*半月板は半月膝蓋靭帯を通じてパテラとも連結しており、パテラの動きによって半月板の動きも影響を受けやすくなります。

画像:関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーションン下肢 改訂第2版 より引用

 

 

前方移動のメカニズムとして、大腿四頭筋の収縮に伴い膝蓋靭帯が前方に引っぱられるとともに膝蓋下脂肪体も前方へ広がるように変形します。このときの張力が膝横靭帯を介して、内・外側半月板を前方へ引いていきます。

画像:関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーションン下肢 改訂第2版 より引用

 

②後方移動

半月板の後方移動(屈曲)は、膝屈曲に伴う大腿骨の後方移動(roll-back) による膝蓋靭帯の後退をベースとして半膜様筋の収縮に伴う内側半月板、膝窩筋の収縮に伴う外側半月板をそれぞれの収縮に伴う張力により後方へ引き寄せていきます。

 

 

後方へ引き寄せる主な組織として、靭帯系(半月大腿靭帯や内側側副靭帯後斜走線維)、半膜様筋、膝窩筋が重要になります。

 

後方移動のメカニズムとして重要なのは、半膜様筋膝窩筋それぞれの収縮になります。

 

アプローチ方法

前方・後方誘導のメカニズムを書いてきましたが、大事なのはそれを知ったうえでどのようなアプローチをするかですよね。

 

 

前方に関しては

  • パテラの動きを出す
  • 膝蓋下脂肪体の柔軟性を図る

 

この2つが特に重要です。

 

 

そこを改善したうえで大腿四頭筋の収縮(特に内側広筋)を促していきましょう。

 

 

後方に関しては

  • 膝窩筋、半膜様筋の収縮

 

を促していくことが重要です。

 

 

特に筋力だけでなく筋収縮のタイミング(適切なタイミングで収縮が入るのか)も評価していきましょう。

 

また、ハムストリングスでは外側優位の収縮となることがあり膝屈曲に伴い外旋を誘発しやすいため注意が必要です。

 

まとめ

今回は半月板の構造や機能についてまとめていきました。

 

半月板は膝機能において重要な役割を果たしています。

 

半月板損傷のリハビリでは、半月板の構造や機能を理解した上で行うことが大事になっていきます。

 

今回の内容が半月板損傷後のリハビリを行う上で参考になれば幸いです。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

引用・参考文献

・膝半月板損傷の機能解剖学的病態把握と理学療法 理学療法 29巻2号 2012年2月

・関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション下肢 改訂第2版:MEDICAL VIEW

・膝関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く:MEDICAL VIEW

・カパンディ関節の生理学Ⅱ 下肢 原著第5版:医歯薬出版株式会社

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ABOUTこの記事をかいた人

大川雅史

当ブログへお越しいただきありがとうございます。総合病院勤務の理学療法士。「健康で元気な生活をサポートする」がモットー。一般の方、セラピスト向けに理学療法士としての知識を中心にアウトプットしていきます。