体幹トレーニングの基本!ニュートラルポジションとは?

 

ブログへの訪問ありがとうございます。

 

 

以前、体幹トレーニングの1つとして行われるドローインについて書いていきました。

体幹トレーニングの1つ!ドローインの正しいやり方を解説。

2018.03.01

 

 

そこで注意点の1つとして、体幹をニュートラルに保つようにしましょう と説明しました。

 

 

私も臨床でよく体幹のニュートラルポジションについては指導しますが、患者さん自身もなかなか難しい。というか、そもそもニュートラルの位置をとれない人が多い印象です。

 

 

しかし、ニュートラルポジションをとること(とれること)って非常に大事なんですよね。

 

 

そこで今回は、体幹をニュートラルに保つ理由から評価・アプローチ含め書いていきます。

 

なぜニュートラルポジションをとるのか?

ニュートラルとは文字通り「中間位」のことで、骨盤前傾または後傾のどちらにも行けるポジションのことです。

 

 

なぜ、骨盤前傾でも後傾でもなく中間位がいいのでしょうか?

 

 

 

それは中間位にすることでインナーマッスルが最も効率よく働くことができるため、高い安定性かつ安全にエクササイズを行うことができるからです。つまり特に腰椎前弯+仙骨ニューテーションを誘導できます。

 

 

逆にドローインで、いわゆる床に背中を強く押し付けてというキューイングのように骨盤後傾方向へ動きを誘導してしまった場合、腹横筋下部が強く収縮してしまいます。

 

 

その結果、仙腸関節に離開方向のストレスが加わり、二次的な症状を引き起こしてしまうことにつながります。

 

 

また、ヘッドフォワードやsway backの姿勢調整にもニュートラルポジションを利用していきます。

 

 

ニュートラルポジションを保持することで得られる効果としては以下の3つがあります。

  1. 深層筋が脊柱の動きを安定させることにより、姿勢のコントロールを行い、スムーズな運動を可能にする効果
  2. 腹横筋が収縮することにより、腹圧を高める効果
  3. 筋膜を経由して腰の骨を直接引っ張り、腰椎を安定させる効果

 

ニュートラルポジションの評価方法

体幹のニュートラルポジションとはどの位置のことをいうのでしょうか?

以上の位置をとらせてみて下さい。

ポイントは第10肋骨と左右のASISと恥骨結合を一直線にすることです↓

第10肋骨に関しては外腹斜筋、ASIS-恥骨に関しては内腹斜筋、腹横筋を働かせないといけません。

 

 

このポジションを維持することで、インナーマッスルが自然と動員されます。

 

 

あなたも上記のポジションをとってみて下さい。

 

できましたか?

 

 

 

意外にきついですよね。

 

 

患者さんは色々と代償してきますし、キューイングだけではなかなか難しいです。

 

 

例えば第10肋骨のコントロールを促したときに肩が上がってきたり、肩のコントロールを促したときに第10肋骨が浮いてきたりというような感じ。

 

 

とりあえず患者さんにこのポジションをとってもらい、動きの出しにくい(誘導しにくい)部分からアプローチしていくのも1つでしょう。

 

ニュートラルをとるためのアプローチ方法

体幹のニュートラルポジションを妨げる原因の1つとして大胸筋~腹直筋があります。大胸筋と腹直筋は筋連結がありますので、組織の癒着などが胸椎の伸展を妨げてしまいます。

 

 

大胸筋は鎖骨部・胸肋部・腹部線維の3つの線維群から構成されています。特に胸骨~鎖骨、各線維が集中する部位(体幹から上肢に移行する付近)で癒着が起きやすいのでリリースします。

 

腹直筋は恥骨~第5ー7肋軟骨・胸骨の剣状突起に起始・停止します。体幹前面の筋肉で最も長く、緊張することで体幹屈曲へ誘導されるため胸椎の伸展を妨げてしまいます。

 

そこで起始部である恥骨や筋腹部を中心にリリースしていきます。腹直筋は他にも外腹斜筋と筋連結があるので、それぞれの筋肉の間もリリースしていきましょう。

 

 

上記のようにリリースをしたら、動きのコントロールの練習をしていかなければなりません。

 

 

特にほとんどの方で胸椎のコントロールが難しいです。

 

 

体幹のニュートラルポジションでいうと、第10肋骨のコントロールとなります。第10肋骨を把持して「ここを閉じこめて下さい!」というキューイングを出してもなかなか上手くいかないケースが多いです。

 

 

そのような時は、セラピストが第10肋骨を持ち上げ(胸椎伸展方向)すきまをあけます。そこから、「すきまを埋めて下さい(下に押し付けて)」というキューイングを出すと第10肋骨のコントロールが上手くいきやすいです。

 

 

それぞれの位置をとることが出来たら、呼吸を意識させながら四肢の動きを出していきます。

呼吸に関する記事はこちら↓

呼吸って意外に大事!1日1回〇呼吸してますか?

2018.01.26

 

 

姿勢によって強度も変わってくるので、その人のレベルにあわせて肢位を選択していきましょう。

それぞれの肢位のメリット・デメリットについてはこちら↓

とりあえず寝かせていませんか?治療肢位の選択について考える

2018.08.04

 

 

経験上負荷の少ない順番でいくと

  1. 膝立て背臥位
  2. 背臥位
  3. 四つ這い
  4. 側臥位
  5. 腹臥位

となります。

 

 

高齢者や痛みの強い方は膝立て背臥位から行っていくのがよいでしょう。

 

まとめ

今回は体幹のニュートラルポジションについて書いていきました。

 

  • 頸椎の生理的前弯を維持
  • 第10肋骨ー左右のASISー恥骨結合が床と平行
  • 腰椎と床のすきまは指1本入るか入らないか

 

 

まずはこの位置へ患者さんを誘導してみて、動きにくい部位がどこかを見極めそれぞれにアプローチしていきましょう。

 

 

体幹のニュートラルポジションがとれると運動の質が上がりますので、よければ参考にしてみて下さい。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

参考文献

河上敬介,磯貝香:骨格筋の形と触察法 改訂第2版 大峰閣:P116~121,139~149:2013

赤羽根良和:肩関節拘縮の評価と運動療法 運動と医学の出版社:P113~115:2013

Amanda Terease,Marena Digby,新開真人DC:ピラティス・マスタリー 習熟したい人のピラティステキスト マットワーク編 スキージャーナル株式会社:P54~61:2006

ピラティスの基準姿勢、骨盤のニュートラルポジションとは?

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ABOUTこの記事をかいた人

大川雅史

当ブログへお越しいただきありがとうございます。総合病院勤務の理学療法士。「健康で元気な生活をサポートする」がモットー。一般の方、セラピスト向けに理学療法士としての知識を中心にアウトプットしていきます。