運動量戦略とは?〇〇で踏ん張ることが大事!

 

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前回は立ち上がりの運動戦略とくに「運動量戦略」について書きました↓

立ち上がりに必要な運動戦略とは?〇〇戦略と〇〇戦略

2019-04-18

 

 

今回は運動量戦略についてさらに深掘りして書いていきます。

 

運動量戦略について復習

前回も書きましたが読まれていない方のために、運動量戦略について簡単な復習です。そんなの知ってるよって方は読み流して下さい。

 

 

運動量戦略について一言でいうと、身体重心を前方へ加速させて立ち上がる運動戦略です。

 

これは、身体重心が足部で作られる支持基底面内に入る前に殿部が座面から離れます。

 

 

その際、身体重心には前方に加速する勢いがついているため、身体重心が支持基底面内に入っていない状態で殿部を座面から離しても後方へ転倒せずに立ち上がることができます。

 

 

以上が運動量戦略の概要になります。

 

 

でもここで疑問に思いませんか?

 

 

運動量戦略は支持基底面内に入る前に勢いで立ち上がる戦略です。

 

 

前方に加速する勢いがついているのに後方へ転倒しないのはなぜでしょう?

 

なぜ後方へ転倒しないのか?

私たちは運動量戦略を選択した際になぜ後方へ転倒せず立てるのでしょうか。

 

 

それは床反力が関係してきます。

 

 

床反力とは、身体と床面が接触している部分の反力(身体に加わる力)です。

 

 

立ち上がり動作でいうと、座面反力(殿部が座面を押す力の反力)と床反力(足部が床を押す力の反力)があります。

 

 

運動量戦略では座面反力が前に、床反力が後ろに傾いています。前向きの力で重心を前に移動させ、後ろ向きの力で受け止めていきます。

 

いわゆるブレーキとアクセルの関係性です。

 

 

したがって殿部が座面を後方に押し、足部が床を前方に押さなければこの力は生まれません。

 

 

殿部が座面を後ろ向きに押す力は体幹をすばやく前方に倒すことで生まれますが、このときに足部でブレーキをかけていく必要があります。

 

 

足部で床を押す(ブレーキをかける)のはつま先でなく「踵」になります。

 

 

あなたも実際にやってみたらわかりますが、つま先で床を前に押すことは難しく不安定な動きですが、踵なら着実に床を前に押すことができます。

 

 

ここで大事なことは「踵」で踏ん張ることです!

 

踵で踏ん張るためには?

踵で踏ん張るためにはどうすればいいのでしょうか?

 

 

ポイントは前脛骨筋が活動することです。

 

 

前脛骨筋は殿部離床時に身体重心を前方へ移動させる役割をもちます。

 

 

殿部離床の直前に、前脛骨筋が収縮すると踵が床面に押し付けられ、床反力作用点が踵の後方に移動します。

 

身体に作用する後方への回転力の大きさは、身体重心と床反力作用点との距離によって決まるため、床反力作用点が足部の後方にあれば、身体重心との距離も近くなり、後方への回転を小さくすることができます。

 

 

前脛骨筋を活動させて踵を床面に押し付け、床反力作用点を踵の後方に移動させることが重要になります。

 

アプローチ方法

それではアプローチ方法のひとつを紹介します。

 

 

踵で踏ん張るためのアプローチとしては、アプローチしたい側の足部を健側よりも後方(手前)にして立ち上がりの練習をします。

 

 

例えば右大腿骨頸部骨折の方であれば右足部を後方に、脳卒中左片麻痺の方であれば左足部を後方にして立ち上がってもらいます。

 

 

患側を後方に引くことで強制的に踵で踏ん張ることが出来ます。

 

 

単純なようですが、介助などをする際にも足部の位置を工夫することで下肢の筋活動を促すことも出来るでしょう。

 

まとめ

今回は運動量戦略について書いていきました。

 

 

ポイントは殿部離床の際には踵で踏ん張るです。

 

 

今回の内容が少しでもあなたの臨床の参考になれば幸いです。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

参考文献

石井慎一郎:動作分析 臨床活用講座 バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践;P122-133;MEDICAL VIEW;2013

 

山本澄子:福祉用具とバイオメカニクス

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